◆三種のツーリングコンペティションの確立(1989~2005)/§2.自転車走行環境を考える
1990年代には、バブル後半のアウトドアブームに呼応したMTBブームや、京都議定書由来のエコ系自転車ブームがあり、それが“今”にも繋がっている。それは、第一次サイクリングブームからの忘れ物(マナー&インフラ)や、MTB登場以降のグローバルとジャパンの違い(マーケットの変遷)や、スポーツ利用と日常利用といった自転車の二面性(法律の解釈)などを孕んだグレーゾーンが、“今”も残っていると言うこと!?
MTB全盛時の恩恵で、S社の企画やムック本編集に携わり、アメリカやフランス等の海外取材で、『トレイルメンテナンス』と『ツーリングコンペティション』に出会う。それを日本流にアレンジし、「ルート探しサイクリング/トレイル・トレース・バイキング」を仲間と考案。それは今も続いており、実際、最も優れた自転車遊びと自負している。
そのMTBラリーレイド「とれとれバイク」も、ファストランツーリング認定システム「ルートNブルベ」も、フランスに次ぐ世界二か国目開催の「MTB24時間耐久レース」も、中級ライダーのニーズを埋めるために企画し、自転車関係団体にバックアップを相談したものの、守備範囲外や時期尚早との答えがあったのは、21世紀前夜の話し!
21世紀になり、当時のK泉総理が「観光立国」を口にすると、“サイクリングイベント”も注目されるようになり、ロードバイクブームとなる。その中、禁断のPBPブルベを日本に導入するが、道路使用時のグレーゾーンの存在を改めて感じ、日本の風土や実情に合う自転車遊びを模索する実証実験で「THT26◆自転車さんぽ」を見つける。
これで三種類のツーリングコンペティションが揃ったことになる。 |